今年度、取り組んできた事業のひとつ「御食国アカデミー」の企画(今年度はもう1か所、上根来集落で実施しました)で、市内にある寺院「多田寺」を舞台とした『め寺』という企画を実施しました。文化財を活用した新たな滞在コンテンツの整備や磨き上げにつなげるために、アカデミーとして受講生を募り、ワークショップ等で開催場所から実施内容まで、アカデミー受講生と一緒に検討した内容を2月23日(金・祝)に実施しましたので、ご報告いたします。
開催場所の多田寺について
多田寺(小浜市多田29-6)は、孝謙天皇(こうけんてんのう)が眼病を患った際の勅願で、勝行上人(しょうぎょうしょうにん)によって創建されたお寺で、多田ヶ岳に百日篭って法力を得て、それを治癒したと伝えられていることから、「多田のお薬師さん」と親しまれ、特に眼病治癒祈願に参拝者が多く訪れているお寺です。開催場所を検討する中で、日本遺産の構成文化財としても位置付けられている本寺を見学し、住職様も「北陸花の寺」としての取組(毎年4月末から5月上旬が見頃ですので、その頃にもぜひお越しください!)や、市内作家さんとコラボした風鈴飾りなどの取組など、前向きに文化財保存・活用に取り組まれていることをメンバーの皆さんが、興味深く伺うことができました。
め寺の開催
当日は小雨も降り、足元の悪い中、多くの方にお越しいただけました。老若男女の様々な方に、アカデミー受講生による『眼と心の休み時間』(午前:ヨガ⇒瞑想、午後:ヨガ⇒リンパストレッチ⇒瞑想)を過ごせてもらえましたし、おばま児童文学会「風夢」さんに協力してもらった『眼にまつわる絵本読み聞かせ』でも多くのお子様連れの皆様と一緒に絵本を楽しんでもらうことができました。
風夢さんは来場者の方が気になった本を、自分たちでも読めるように、「眼にまつわる本」に加えて、今回の会場がお寺ということで「おしゃかさんやお寺にまつわる本」も含めて、地元の小浜市立図書館で借りれる本を30冊以上セレクトしてくださいました。
初回ということもあり、10時~14時という短い時間での開催でしたが、午前中は子ども連れのご家族なども多く来られ賑やかな会場となりましたし、午後は大人の方が多く落ち着いた時間を過ごすことができました。市内メガネ店「正視堂」さんに協力いただいたメガネ洗浄体験や視力チェック、『眼に良い食べ物を味わう』ということで協力いただいたCafe seasonsさんのブルーベリー&ケール・マリーゴールドのプチマフィンセットも来場の方にご好評をいただきました。
今回の経験を活かして、多田寺さんでの「め寺」も第2回、3回と続けていければと思っていますし、市内の他のお寺さんでの活用も進むと良いなと思います。私たちは「六根<眼(視覚)、耳(聴覚)、鼻(嗅覚)、舌(味覚)、身(触覚)、意(意識)> 」によって物事を捉えれており、それらを清めることを六根清浄というようです。今回は眼のお寺でしたが、市内の寺を巡って六根清浄を体感することができるようになると、小浜の違った楽しみ方が増えそうですね。自らも場所を探しながら、うちでもぜひ!と言っていただける機会が頂けると嬉しいなと思いつつ、きっと素敵なご縁でつながっていくことと思いますので、新たな展開・引き続きの展開をお楽しみください。