弊社が拠点を置いている小浜市は2001(平成13)年に「食のまちづくり条例」を定め、20年以上にわたって生涯食育や地産地消等をベースとした食育等に取り組んでいる「食のまち」です。都市計画・まちづくりの専門家として「食のまちづくり条例」はとても素晴らしい内容のものだと感じており、小浜のまちづくりについて語る際には必ず紹介している内容があります。
食のまちづくりは、食を活用することにより、小浜市の産業全体が発展し、市民および観光その他を目的として小浜市を訪れる人々(以下「滞在者」という。)が楽しく食べ、語り合うことができる生活環境が整備されるように行われなければならないこと。
小浜市食のまちづくり条例 第3条(基本理念)2号
「食」を資源に、生業等の活性化(産業全体の発展)を図ることを目指しながら、市民だけでなく小浜市に訪れる方までもを対象としている上に、関係するあまねく人々が「楽しく食べ、語り合うことができる生活環境」を整備していけたら、そんな風景が市内に広がっていたら、そのまちはとっても魅力的だと思うんです。
なぜ、今この活動を始めたのか

この条例をベースとした「食のまちづくり計画」が今年度改定となっています。しかし、条例制定から25年経っている今、この条例の素晴らしさがどれだけ市民/地元事業者に認識されているのか。「食のまちづくり」を小浜市の都市計画・まちづくりの独自性・革新性を高めるためにもっと生かしきれないのか。食が様々な分野や人をつなぐために都市計画・まちづくりの専門家としてもっと貢献できるはず。そのために、食のまちづくりの解像度を高めて/深めていきたい、そう感じています。
「食まち」を探究するということ
小浜の「食のまちづくり」を捉えようとしたときに重要になるのが、食材がすごいとか、美味しい飲食店があるということだけでなく、「食」がまちの様々な要素と結びついていることがカギであり、条例においても「食」とは「食材の生産、加工および流通に始まり、料理、食事に至るまでの広範な食に関わる様相ならびに食に関連して代々受け継がれてきた物心両面での習俗である食文化および食に関する歴史、伝統をいう」と定義づけられた上で「食のまちづくり」は「食を守り、はぐくみ、および活かすまちづくり」と示されています。
この、「守り」、「はぐくみ」、「活かす」ということを、具体的な場所や取り組み、仕組みとしてどう立ち上がらせるか、その構想・計画・設計・運営にこそ、都市計画・まちづくりの専門家として貢献できるはずだと考えています。
「探究室」で「編集」するとは

そこで、何故「探究室」なのか。重要なのは、この探究室が、答えをだす場でもなく、正解を決める/導く場でもないということ。例えば、まちづくりを進めるため、その時点での仮説としての答えや正解(と信じるもの)も大切ですが、それ以上にどのような「問い」がベースなのか、「問い」を共有できるかが重要になると考えています。小浜市では小学校の総合学習から、中学校、高校と、子どもたちが探求学習や対話の時間で様々な経験を積んでいます。そんな地域で大人も思い思いに探究に取り組むことで、小浜が「食のまち」というだけでなく、「探究のまち」としても認識されていくと素敵だなと。
そして、答えも正解も出さないとはいえ、色々な方の声を聴き、集めるだけではなく、それらを「つなぎ」、「意味づけ」、「共有する」取り組みも同時に必要になると考えています。その作業こそが「編集」であり、探究室の活動の軸として志向していきたいと思っているところです。
これからやっていきたいこと
探究室ページにも書きましたが、色々な方の声を聴きたい。それらを共有する場を設けたい。聞いた声を編集し、発信したり、プロジェクトの種として新しい活動を模索したい。
声を聴くのはインタビューを考えていますが、個別インタビューだけでなく、グループインタビューもできると面白そうだなと思っています。私一人で聴くだけでなく、聞き役が何人かいても良いとも思っています。色々な方の話を共有する場として、対話の機会やプレゼン大会的なものも良いかもしれません。どんな場を生み出すと良いか、私一人で小さな場を企画・運営するだけでなく、何人かで企画・運営する場があっても面白そうだなとも思っています。発信も本サイトで記事を書くだけでなく、別の媒体をつくるのも良いなと思っています。プロジェクトの種は、私一人で育てるよりも多くの方に関わってもらったり、応援してもらったりした方が「食のまちづくり」が広がりやすと思っています。
ということで、大まかにはやることを考えていますが、色々な方との様々な関わり方もこれから考えていければ、育てていければと思っています。
まずは!皆さんの声を、お聴かせください
活動の第一弾として、アンケートを作りました。小浜市内に住んでいる方、小浜市出身の方、小浜市に来たことがある方、小浜市の「食」を体験したことのある方、「食」に興味や関わりのある方に、ぜひご回答いただければ幸いです。
